侵食 [その他の二次創作]
戦国バサラの二次創作を書けたら書いてみてとかなり前に・・・一年以上前かも言われてまして・・・・・。
アニメを見てインスパイアされたので書いてみました。
100のお題がまったく進んでないので、1つ使ってみました。
侵食
「長・・・政・・・さま・・・・・?」
目の前で、いくつもの銃弾に貫かれた長政様の体が、衝撃を受けるたびに弾かれる様に仰け反って次第に力を失っていく。
苦しそうに歪んだ顔で、その手を伸ばして・・・・・市の名前を呼ぶ。
市の涙を拭って、めそめそと泣くなと言う。
市の大事なひと。
市を慈しんで、愛して、守って・・・・・
最期には罪を許してくれたひと。
長政さま。
市に、生きてる光をくれたのは・・・・・
あなたは、私に、眩しいくらいの光を届けてくれたのに・・・・・。
なのに、市は、あなたの命を守れなかった。
あなたの優しさを利用しようとする邪な輩から、あなたを解放してもあげられなかった。
みんな、みんな、市が悪いの・・・・・。
「長政さま。」
冷たく冷え切っていく頬を撫でながら、名前を呼んでも、閉じられた目が開くことも無く、勇壮で闊達な声さえも聞くことも出来ない。
いつも正義を追い求めて、まっすぐ穢れに染まることのない心に太陽を秘めたひと。
市との婚姻が、長政さまの命を縮める元凶だったのに。
密命を帯びて浅井家に嫁いだ市を疑うこともせずに。
・・・・・ただ愛してくれた。力強いその手が、暗闇しか知らなかった市の目に、春薫る光の世界を広げてくれた。一輪の花をそっと手折って市に差し出した。不器用な優しさ。
このまま、時が止まればいい。
長政さまと、一緒に同じ風景を見つめていられたら、いいのに。
何度もそう思って、目の前の平和を壊すことを胸のうちに葬った。
浅井の家を内側から混乱を起こすようなこと、市には・・・・・出来ない。
兄さま、役に立たない妹でごめんなさい。
長政さまの綺麗な瞳をまっすぐ見つめ返せない。
市が、いけないから・・・・・・。
市がいなくなればよかったのに・・・・・。
「・・・いいのよ。市を斬って・・・・・・。」
そう、戦えばいい。いつかはこの肉体も消えうせる。
市から、大切なひとを奪ったのは・・・・・何?
市の光を見えなくしたのは、誰?
長政さま・・・・・いない。
誰も・・・・・いない。
広がる暗闇よりも深遠へ。深い絶望と共に。
ああ、今度は、市があのひとに綺麗な花を見せてあげよう。
きっと、きっと喜んでくださる。
香り立つ紅い花。
黒い感情が巻き起こる、嵐のように体内からあふれ出す。
周りのものを飲み込んでいく。
そう、全て
ナクナッテシマエ。
乱れ飛ぶ甘き香り。
常世の国から誘われ、朽ち果てて生きるがいい。
・・・・・ああ、舞い散る花びらがとても綺麗。
サイト名 鷹見印御題配布所
URL http://t-puti.sakura.ne.jp/100/
◆ 少し古風な百の御題 ◆
073. 侵蝕
感想聞かせていただけると嬉しいです。
アニメを見てインスパイアされたので書いてみました。
100のお題がまったく進んでないので、1つ使ってみました。
侵食
「長・・・政・・・さま・・・・・?」
目の前で、いくつもの銃弾に貫かれた長政様の体が、衝撃を受けるたびに弾かれる様に仰け反って次第に力を失っていく。
苦しそうに歪んだ顔で、その手を伸ばして・・・・・市の名前を呼ぶ。
市の涙を拭って、めそめそと泣くなと言う。
市の大事なひと。
市を慈しんで、愛して、守って・・・・・
最期には罪を許してくれたひと。
長政さま。
市に、生きてる光をくれたのは・・・・・
あなたは、私に、眩しいくらいの光を届けてくれたのに・・・・・。
なのに、市は、あなたの命を守れなかった。
あなたの優しさを利用しようとする邪な輩から、あなたを解放してもあげられなかった。
みんな、みんな、市が悪いの・・・・・。
「長政さま。」
冷たく冷え切っていく頬を撫でながら、名前を呼んでも、閉じられた目が開くことも無く、勇壮で闊達な声さえも聞くことも出来ない。
いつも正義を追い求めて、まっすぐ穢れに染まることのない心に太陽を秘めたひと。
市との婚姻が、長政さまの命を縮める元凶だったのに。
密命を帯びて浅井家に嫁いだ市を疑うこともせずに。
・・・・・ただ愛してくれた。力強いその手が、暗闇しか知らなかった市の目に、春薫る光の世界を広げてくれた。一輪の花をそっと手折って市に差し出した。不器用な優しさ。
このまま、時が止まればいい。
長政さまと、一緒に同じ風景を見つめていられたら、いいのに。
何度もそう思って、目の前の平和を壊すことを胸のうちに葬った。
浅井の家を内側から混乱を起こすようなこと、市には・・・・・出来ない。
兄さま、役に立たない妹でごめんなさい。
長政さまの綺麗な瞳をまっすぐ見つめ返せない。
市が、いけないから・・・・・・。
市がいなくなればよかったのに・・・・・。
「・・・いいのよ。市を斬って・・・・・・。」
そう、戦えばいい。いつかはこの肉体も消えうせる。
市から、大切なひとを奪ったのは・・・・・何?
市の光を見えなくしたのは、誰?
長政さま・・・・・いない。
誰も・・・・・いない。
広がる暗闇よりも深遠へ。深い絶望と共に。
ああ、今度は、市があのひとに綺麗な花を見せてあげよう。
きっと、きっと喜んでくださる。
香り立つ紅い花。
黒い感情が巻き起こる、嵐のように体内からあふれ出す。
周りのものを飲み込んでいく。
そう、全て
ナクナッテシマエ。
乱れ飛ぶ甘き香り。
常世の国から誘われ、朽ち果てて生きるがいい。
・・・・・ああ、舞い散る花びらがとても綺麗。
サイト名 鷹見印御題配布所
URL http://t-puti.sakura.ne.jp/100/
◆ 少し古風な百の御題 ◆
073. 侵蝕
感想聞かせていただけると嬉しいです。
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